2020.07.05 Sunday

犬の膀胱腫瘍(移行上皮癌) 水腎症 腎後性腎不全 手術

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    犬の膀胱内にできる癌の第一位は、移行上皮癌です。

     

    このブログにも何度かでてきている名前の癌ですが、

    根治は難しい種類の癌ですので、なかなか明るい話もできないため

    これまで詳しく書くことはあまりしてこなかったのですが、

     

    今回は、飼い主さんの了承も得て(もちろんいつもの内容全てそうですが)。

    あえて、病気の進行とそれに伴う障害を書こうと思います。

     

    一般的に約90%の移行上皮癌は、膀胱出口付近の三角部といわれる部分に発生します。

    残りは、先端(頭側)を含める部分に発生。

    膀胱三角部には、左右腎臓からくる尿管が合流し、最終的に排尿される尿道へと繋がっています。

    そのため、癌ができることによってそれら尿管や尿道の流れが障害されてしまうことがあります。

     

    くわえて、移行上皮癌自体も非常に浸潤性や転移性、播種性に富んでおり根治が難しい癌です。

    できる場所が血流の豊富な膀胱粘膜なだけに、周辺のリンパ節や骨盤などの骨に転移、

    最終的には肺転移までみられます。

     

    なかでも、骨転移は痛みが出てくることが多く

    過去にはその痛みのを理由に安楽死となった子も経験しています。

    もちろん、肺転移も大変で約2/3の肺がやられてしまうと呼吸困難の症状もはっきりと現れます。

     

    今回のブログは、そんな大変な癌を抱えてしまったMちゃんの話です。

     

    うちの病院に来たのは、去年の暮れ。

    それまで診てもらっていた病院でも、膀胱癌を疑われていて治療を継続していたのですが、

    より詳しく診てもらいたいとの希望で当院を受診されました。

     

    お母さんからの情報だと、

    最初にできていた癌の場所は頭側部、ほかにもポリープらしきものも存在し

    診ていた先生も迷いに迷ったとか、もちろん頻尿や血尿といった症状はありながらも、

    ここまで来るのに、6ヶ月が経過。

    そんな今までの経過の話を聞きながら、当院で検査をした結果、移行上皮癌が濃厚に疑われ、

    癌はすでに膀胱三角部付近にまで浸潤していました。

    1.jpg

    膀胱の先端から腹側三角部にかけて、粘膜の重度肥厚がみられます。

     

    過去の話を蒸し返しても、後悔が先に立ってしまうこともあるのでなかなか話しずらいのですし、

    実際に私が診ているわけでもないので、想像の範囲を超えませんが、

    膀胱頭側部に限局していた時に上手く見つけられていれば、

    膀胱の部分摘出でうまくいっている症例も経験していますので、

    なんとも悔しい思い。

     

    とはいえ、今をどうにかしていかないといけないので、現時点でできることのメリット・デメリットの話をして、

    今後の治療についての方向性を飼い主さんと一緒になって決めなくてはいけません。

     

    画像検査では、明らかな転移の兆候はみられません(CTは無いので撮っていませんが)ので、

    まず選択肢に上がるのが、消炎剤を使った内科療法。

    抗がん剤の使用はあまり効果がないのでお勧めしていません、今後に期待です。

     

    ただこのままだと、「癌の進行は少し緩やかになるかもしれない」程度の効果しか期待できないので、

    癌の浸潤により、尿道閉塞(排尿困難)や尿管閉塞(水腎症・腎後性腎不全)などの合併症が起こり、

    もちろん転移も起こってきます・・・

     

    これでは、進行が抑えられないので「困った」となると、外科治療。

    この時点で最も積極的な治療は、膀胱全摘(さらにやるなら尿道も全摘)と尿管-膣吻合。

     

    膀胱全摘の手術は、手術侵襲もありますし、

    メスの場合だと尿管を膣に吻合させるので尿は垂れ流しになりオムツ生活となります。

    オスの場合だと、包皮に開口させ、こちらもオムツ。

     

    じゃあ、ここまでやってその後どうか・・・

     

    所属していた大学病院のデータでは、中央生存率(平均)においては内科治療と倍ほどの差はありません。

    しかし長期生存している子は、外科手術を受けて年単位の生存を得ていることも事実です。

    くわえて、尿道閉塞や尿管閉塞による腎不全は回避できるかもしれません。

     

    もちろん、吻合した尿管に再発すれば再閉塞を起こすことも考えられます。

    結石などの尿路変更術でも再手術なんてことがある分野ですから、相手が癌ならなおさら可能性があります。

     

    現在の獣医学では、膀胱移行上皮癌の根治ということはいずれの方法にしても困難。

    膀胱全摘出も尿路変更の手術も、全ては排尿コントロールを目的とした姑息的な手術の位置づけとなっています。

     

    ここをどう考えるか?

    正直、我々獣医師でも腫瘍科の先生と、泌尿器科の先生とは考え方が異なる場合があります。

     

    そして、今回のMちゃんご家族とも、何度も何度も話し合い。

    結果、膀胱全摘出は行わないことで、内科治療の継続をご希望されました。

     

    とはいえ、2ヶ月後には。

    2.jpg

    三角部から尿道にかけても怪しくなり。(この時点では頻尿血尿以外の合併症はありません)

     

    さらに、3ヶ月(うちに来てから6ヶ月)

    3.jpg

    膀胱の左側を中心にかなり進行。

     

    徐々に左側の腎臓の流れが悪くなり始めました。

    そして今月(うちに来てから7ヶ月)、いよいよ腎臓の数値も上昇。BUN60 Cre2.0

    Mちゃん自身も少し生活に乱れが生じ始め。

    4.jpg

    左の腎臓はご覧のように、水腎症・水尿管症が進行しています。

     

    5.jpg

    右の腎臓自体は、まだ大丈夫ですが。

    尿管を追いかけていくと・・・

     

    6.jpg

    膀胱付近でだいぶ障害されてきています。

     

    この時点で、発症からは1年以上。

    経験的にものすごく早く進行するやつと、ゆっくり進行するやつといるような感じがしますが、

    この癌を抱えて、本当によく保ってくれています。

    未だ、画像診断では、明らかな転移はありません。

     

    飼い主さん家族と・・・「うーん、どうしようか??」「左腎臓から膀胱へのルート作りますか?」

    考えなくてはいけないポイントにきました。

     

    腫瘍死(転移等により全身に広がった状態)の前に、腎不全で亡くなってしまうこともありえます。

     

    そして私にいたっては、やるやらないの問題もそうですが、

    どうやって(何を使って)治めるかも考えなくてはいけません。

     

    一昔前なら、尿管ステント。

    これは今更やるには、術後の成績も考えて・・・??

    入れるために膀胱切開も必要になってくる可能性があるので不可。

     

    現在は、SUBシステム

    いいけど、デバイス自体が高価すぎる。

    結石症例のように、年単位の維持を狙った手術であれば迷わず使っていますが、

    今回は、移行上皮癌。

     

    実際に飼い主さんとの話し合いの中で、あとどのくらい保ってくれるのか?

    2〜3ヶ月?6ヶ月?

     

    そこで候補に挙がったデバイスがこれ。

    手元に持ってはいたのですが、どの症例に使うべきか迷っていたデバイス。

    SUBのように設置後の洗浄はできませんが、管は明らかに太い。

    SUB 6frに対して ティアレ 10fr。

    価格は、半額以下。

     

    個人的な考えかもしれませんが、

    このようなシチュエーションの手術(デバイス)は治療費も考えなくてはいけないと思っています。

    ただし、初めて使うので私の中で実績がありません。

    実験的になってしまうかもしれません。

    Mちゃんの尿ももちろん感染しているので、チューブ内の閉塞のリスクはあります。

    言い方は、問題あるかもしれませんが「チューブと癌の進行と追いかけっこ」。

     

    今回の話し合いは、本当に包み隠さず、本当に腹を割って。

     

    飼い主さんも、

    「まだ頑張れそうなので、腎臓の手術お願いします」

    「先生の提案のデバイスでやってみます」 との返事。

     

    準備をして、もう一度直前に話し合って。

    手術は無事に終了。

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    翌日の腎臓の数値はほぼ正常値。

    7.jpg

    やや腎盂拡張していますが、腎臓らしい姿に戻って。

    Mちゃんも入院中は美味しいもの食べて、元気に帰って行きました。

     

    当然のことながら、癌を患っているわけですから本人は具合悪いでしょう。

    今後も、もちろん経過観察は必要ですが、

    腎臓に関してはこのデバイスで数ヶ月うまくいってくれれば!!

    残りの右腎も、尿道も。

    転移した時の痛みのコントロールも・・・・・

     

    いい時間をどれだけ過ごしてもらえるのか。

    これからもサポートして、後は願うばかりです。

     

    おおくぼ動物病院 www.okubo-vet.com

    2020.06.28 Sunday

    夜間・休日の診療について

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      7月1日より時間外診療については、当院既存の患者様のみの対応とさせていただきます。

      留守番電話に録音の際にはお名前・電話番号と合わせて、患者様だと把握できるように「カルテ番号」をお知らせください。

       

      開業当初は、夜間専門の動物病院も充実しておらず、若かった(笑)こともあり。

      これまで多くのペットの受け入れを行っていましたが、昨今では地域診療も整備されスタッフの充実した夜間施設も複数あります。

      また、当院での診療・入院数増加に伴い診察時間外での入院症例対応等のため、新規患者様にまで対応しきれないこと。流行している新型コロナウイルスの感染対策も理由としてあげられます。

       

      基本的には今まで同様、急患への対応は可能な限り行いますが、

      病態によっては朝までの数時間の治療を夜間専門病院に行ってもらう場合もあります。

       

      ご理解のほどよろしくお願いいたします。

       

      おおくぼ動物病院 www.okuboo-vet.com

      2020.06.01 Monday

      自粛生活って・・・

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        5月は、緊急事態宣言が発令。

        「STAY HOME」といった言葉も盛んに発信されて、

        自宅で過ごす事が当たり前になっていましたが、

         

        6月に入り、解除。

        少しずつですが学校も始まるなど日常生活が戻りつつあります。

         

        今後の第2波、第3波が気になるところですが、

        休業を余儀なくされていた事業者の皆さんにとっては嬉しいお知らせでしょう。

         

        そんな5月、動物病院は毎年一番忙しい月。

        フィラリア検査と投薬が始まるのでいつもは病気を扱う事がメインで仕事をすればいいのですが、

        合間合間に予防の仕事が入ってくる。

        「STAY HOME」の影響なのか?子犬や子猫を飼い始める人も若干多い??

         

        仕方なくはじめてみた予約診療も、病気の子たちの飼い主さんへの説明時間も追われる事なくしっかりとれて

        スタッフみんなで「意外といいかもね」なんて・・・。

         

        他院からの紹介や、治らないといった理由で来院する子たちは、だいたい初診からフル検査。

        時間を決めてきてもらえると、案外他の子達とかぶらずに余裕を持って対応できることにも気がつきました。

        予約診療、いいかも。

         

        そしてもう一つ、気がついたのが。

        自粛生活、Stay Home。

        そう、言い換えれば引きこもり生活。

         

        なんか、あまりストレスのない自分がいる・・・

         

        思い返せば、ここ3〜4年。

        泌尿器の病気を多く扱うようになり、他院からの紹介も受けていると。

        自然と、手術も増え、入院も増え。

        抱えている動物が増えると、ずっと引きこもり。

         

        退院させて、入院室に誰もいなくなったのを見計らって出かけたりすることもあるけど、

        基本、入院がいれば引きこもり。

         

        仕事が終わってから出かけていた、月に数回ある勉強会も全て中止になって。

        隙間をぬって遊びにもいかず。

        夜寝るタイミングも定まってくると、意外と体力の回復も順調。

        いいのか悪いのか。

         

        世間は自粛生活といっていますが、

        私は気がつけば、そのような生活を時代に先駆けて行っていたようなもの。

        「時代が追いついた」感。

         

        そして、時代はあっという間に追い抜いていったようです。

         

        新型コロナウイルスとの戦いは、まだまだ続きそうですが。

        少しずつ日常が帰ってくると、活気も出て、いい感じです。

         

        そういえば、今年もフェイジョアの花が咲き始めました。

        今年こそ、収穫祭行いたいのですが・・・どうか実がなってくれますように。

        IMG_6529 2.JPG

         

        毎年5月恒例の、「忙しいから病気のこと書きたくない」でした。

        6月も頑張ります。

         

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        2020.05.04 Monday

        猫 アメショー 結石 水腎症 手術 尿路全部を作りなおすの巻

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          新型コロナウイルスの影響で外出自粛が続いていますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

          そんな、ウイルス蔓延の時期でも、動物は関係なく具合が悪くなります・・・

           

          今回は、おなじみの尿管閉塞、水腎症に尿道閉塞まで起こした、12歳になるLちゃんのお話です。

          最初に言っておきます。

          今回長いです。

          途中の事柄はだいぶ削っていますが、全部書いたら短編小説ができそうです。

          文章の長さは入院の長さに比例していると思って読んでください。(^_^;)

           

           

          最初の連絡は、公私ともに仲の良い同級生の先生からの電話でした。

           

          「知り合いの先生のところに、水腎症の猫がいるらしいんだけどみてもらえるかな?」

           

          「もちろん、いいよ!」「で、どこから来るの?」

           

          「三浦。っていうかほとんど油壺。」

           

          「まじ!!遠い!!うちはいいけど、大丈夫なの?」・・・

           

          そうこうしていると、主治医の先生からも連絡があり、飼い主さんもLちゃん連れて来院。

          いいのか悪いのか、外出自粛のため道路が空いていて、通常の半分の時間で到着したとか。

           

          問診では、Lちゃんは食欲も元気も全くないとのこと。

          早速、検査をしてみると。

          腎臓から尿管、膀胱内まで結石だらけ。

          L1.jpg

           

          左右の腎臓はもれなく閉塞性の水腎症。

          右1.jpg

          左1.jpg

           

          血液検査も、腎パネルは測定値オーバー&Cre 11.9 

          貧血傾向にもあります(腎機能が低下するとよくあることです)。

           

          さあ、どうしましょう??・・・

          ブログ読んでいる方々はおなじみの処置です。

           

          そうです、腎瘻チューブを設置します。

           

          この状態では、短時間の麻酔しか行えません。

          開腹して、素早く左右の腎臓にチューブを挿入。

          流れていない腎臓内の尿とこれから作られる尿を体外に排泄させるルートを作ります。

           

          そんな、リスク大ありの第一段階の手術も何事もなく無事終了。

           

          ピンクの即席術後服がかなりお似合いの今回のLちゃん、本当に性格が良くて(^ ^)

          初対面で術後にも関わらず、お腹出してアイドリング(猫のゴロゴロの音です)。

          長丁場の治療において、性格の良さは本当に助かります。

           

          治療はここからが本番。

          徹底的に点滴をして、腎機能の改善に努めます。

          待つこと数日、徐々に改善していき、Lちゃんもかなり具合よさそう。

           

          そんな、アイドリング全開のLちゃんも次のステップ。

          再度お腹を開けて、腎瘻チューブを抜き、その穴にSUBを設置。

          同時に、膀胱内に無数に貯まっている細かな結石も除去。

          貧血の進行もなんとか踏みとどまってくれて、

          こちらも無事に終了。
          L3.jpg

          尿に感染も起こらず、ベストなタイミングでSUBの設置もできて。

          通常はこれで、安定すれば退院!!

           

          っと思いきや・・・・・12年ものの結石。そんなに甘いのもじゃありませんでした。

           

          SUB設置した翌明け方。

          なんか、顔つきがおかしい・・・

           

          排尿が・・・ない(−_−;)

          L4.jpg

          朝スタッフが来てレントゲンで確認すると、

          それまで尿管に詰まっていた結石が数個落ちてきて

          今度は尿道に閉塞。

          膀胱にも細かな結石が。

           

          こんなことって・・・

           

          落胆していても事態は改善しないので、カテーテルを尿道に挿入して、解除。

          尿管の中には、今にも落ちて来そうな結石があと1つ。

          念のため、SUBも洗浄すると、そちらはそちらで細かな結石がしっかり回収されます。

           

          となると、たまたま詰まった1個の結石だけではなく、今後も腎臓から細かなCa結石がSUBを通って落ちて来る。

          今すぐに膀胱切開で結石回収しても、意味がなく。

          貧血も少し進行しているので、輸血してからじゃないとこちらの条件も麻酔リスクが高くなる。

           

          「尿道に詰まったら解除するってことで、結石の増え方も観察がてら少し様子見ましょう」

           

          その翌日も詰まり・解除して・・・

          解除さえしてしまえば調子のいいLちゃん。

          ここまでの入院もだいぶ長いので、

          飼い主さんと話し合いの結果、三浦のご自宅へ一時退院しました。

           

          今後は、尿道につまらなくするために会陰尿道瘻の手術を計画しなくてはいけません。

          しかも、その手術も尿道を直接皮膚に開口させる方法では、

          のちに開口部が狭くなり通常の猫の出口と同じになってしまうため

          年単位の維持を考えると、いつも行なっている尿道を再建するような方法でバッチリ成功させないと・・・

           

          今までこの手術を行った子たちはみんなうまくいってます。バッチリおしっこ出てます。

           

          ある1例を除いて・・・あの子のことが頭をよぎります・・・

          その子は1歳になるときに尿道閉塞を起こし第一段階の手術を行ったのですが、

          炎症がひどく、再建した尿道が2週間ほどで閉塞。

          2回目の手術では皮膚に直接開口せざるおえなくなり、結石がストラバイトだったからいいものの、

          2年くらい経ったときには、通常の猫の大きさの穴になっていました。

           

          今回のLちゃんは、コントロールできないCa結石。

          通常の猫の大きさになってしまう手術は意味がありません。

          一発でうまくいかせないと、絶対にダメ(T ^ T)

           

          そんなプレッシャーとともに、もう一つ難問が。

          再建するタイプの会陰尿道瘻の手術を行うと、4〜5日は患部にカテーテルを留置して、

          縫合した部分が尿に触れないようにしておかなくてはいけません。

          そうなると、せっかく感染もなく設置したSUBですが、間違いなく感染を起こすことが予想されます。

          SUB管理の最大の敵は、感染です。

          チューブの内部が汚れ、ドロドロした尿が、閉塞を招きます。

           

          飼い主さんにも、この辺のリスクとそれでもやらなきゃダメな状況も十分理解してもらい。

          一時退院もつかの間。正確には5日間。

          やっぱり、尿道に詰まりました。

          そのときには、案の定膀胱内には細かな結石もいっぱい。

           

          幸い貧血が改善傾向にあったので、やります、やるしかありません。

          っと、決心したその日の尿には、

          すでに感染が(T ^ T)

          やる前から・・・

          カテーテル操作ですぐに感染が成立してしまうSUB、着実に追い込まれている感じ・・・

           

          そんな私を尻目に、Lちゃんは相変わらず腹出しとアイドリング!!!癒されます(>_<)

           

          気持ちを立て直し、いざ会陰尿道瘻。

          おのずといつも以上に慎重になってしまいます。

          「よし、順調!尿道切開して・・・」

          「あれっ!!!」

           

          普通なら8fr(約3mm径)が余裕で入るはずの尿道が、狭い!6frしか入らない!!!

          完全に見えない何かに試されているとしか思えません。

           

          まあそんな3度目の手術も、無事に終了。

          尿道からは、先日詰まった結石も流れ出してくれました。

          その後は、通常よりも少し長く入院してもらい、SUBの洗浄をすること数日。

          つまりもだいぶ綺麗になり、おしっこもバッチリ出て、Lちゃんもいい顔に。

           

          心配していた、腎障害の程度もほぼ正常値に近い状態。

          感染は持続するものと思われるので、今後もしっかりとケアが必要ですが、

          なんとか一件落着、本退院となりました。

           

          飼い主さんも、笑顔。

          長く入院したせいで、私もスタッフも癒し系Lちゃんが居なくなるのは、少し寂しい気もしますが。

          元気に帰ってもらうのが一番。

           

          長かったぁ。

          そして、勉強になったぁ。

           

          2日間休憩した後は、また違う病院からおしっこが出ない猫が・・・

          Lちゃん退院の最中に、先ほど話に出て来たあの子も結石の再発で数年ぶりに・・・こちらもなんとか無事に退院。

           

          猫のおしっこ問題は、コロナウイルス自粛とは無縁のようです。

          私も、皆さんもウイルス感染して具合悪くなってる場合じゃありません。

           

          気をつけましょう!!

           

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          2020.04.24 Friday

          新型コロナウイルス 米国にて猫へ感染の報告

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            米国で獣医師として働いている先生からの情報です。

             

            ニューヨーク州にて、

            新型コロナウイルスが人から猫へ感染した症例がみとめられました。

            現時点では、猫から人への感染は確認されていません。

            https://yukonishiyama.com/covid19-cat-case/

             

            今後の展開によっては、我々の仕事もガラッと変わってきます。

             

             

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