2017.08.29 Tuesday

トイプードル レッグカルベペルテス病(大腿骨頭壊死)手術 骨頭切除

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    今年は、本当に整形外科の手術をやる事が多い。

    なんだか神様に試されている感じです。

     

    今回の病気は、以前のブログにも書いたレッグカルベペルテス病です。

    皆さん(獣医も含めて)通称レッグペルテス病と言ってますが、

    正式にはレッグカルベペルテス病です。

     

    レッグさんとカルベさんとペルテスさんが同じ時期に発見し発表した病気なので、

    このような名前がついています。

    懇意にしている整形外科の専門医が、

    「カルベさん忘れられちゃってかわいそう」といってましたが、全くです。

     

    みなさん、カルベさんをお忘れなく。

     

    さて、そんなプチ情報は置いておいて、症例の話に移ります。

     

    今回の子は、10ヶ月になるトイプードルのRちゃん。

     

    いつもは尿管結石と慢性腎障害の管理をしている白いペルシャ猫を連れてらっしゃる飼い主さん。

    今日も猫ちゃんの診察かなと思って、手元を見ると・・・

     

    茶色いです!毛もクルクルしてます!!って・・・プードルじゃん!!!!

    「いつ飼ったんですかぁ???」なんて受付でひとしきり盛り上がってしまい。

     

    「で、今日はどうしたんですか?」とやっと診察

     

    話を聞くと、後ろ足が痛いようで全く着地しないとのこと・・・

     

    「トイプードル」「後ろ足」「1歳以下」

     

    レッグカルベペルテス病!!!(先ずはこの病気を疑います)

     

    触診では、見事に片方の足の筋肉が細っくなっており、股関節痛が生じています。

     

    「これは、痛み止めではどうにもならないので手術しかないですよ」

    「痛い股関節を切除します(大腿骨頭切除術)」

     

    飼い主さんも、この病気を疑いご自分で調べていたらしく、治療に対する理解は十分です。

    早速、予約を取っていただき手術。

     

     

    右の股関節(大腿骨頭)を切除。

    術後すぐに、リハビリを開始します。

     

    ただし、相手はトイプードル・・・・

     

    整形外科医も画像診断の先生も口を揃えて、こうおっしゃいます。

    「トイプードル、しばらく着かないよ〜」ガーンネコ

     

    実際、この子も完全に着地して歩くまで2ヶ月かかりました。

    どうもトイプードルは時間が必要なようです。

     

    とはいえ、今現在は元気に走ってくれています。

    筋肉が戻るまでにはもうしばらくかかると思いますが、順調です手

     

    トイプードルでこの病気。

    獣医の十分な説明はもちろんですが飼い主さんのご理解も必要になります。

     

    おおくぼ動物病院 www.okubo-vet.com

     

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    2017.01.27 Friday

    トイプードル 股関節脱臼 治療

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      ここ数ヶ月で2症例目の犬の股関節脱臼。

      その間にも前肢の骨折が2症例。

      整形外科の病気も続く時は続きます。

       

      今回はまだ7ヶ月のトイプードルのRちゃん。

      「先生!!!突然キャンと鳴いて後ろ足挙げたまんまになってるんです!!!」

      と朝の7時に電話が来ました。

       

      一般的に整形外科の病気は手遅れということはないですし、前足なら折れてるかもしれないけど後足だし。

      「慌てないで!!あと2時間弱。急患だとお金もかかるし安静にして我慢できない?」と伝えたのですが。。。

      お母さんもRちゃんもそろって大慌て。

       

      「ちょっと支度するから待って」と言って、来てもらうことに。

       

      直後に来院したRちゃんは、左の後ろ足を挙げたまま。

      ちょっと触っただけで「キャー」と鳴きます。

       

      とにかく撮れる体勢でレントゲンを撮ってみると。。。

      股関節はずれちゃってました。

       

      「股関節脱臼」

       

      「今のままだと痛がってちゃんとレントゲン撮れないので、麻酔をかけて撮り直します。」

       

      ただし、トイプードルだし子犬だしレッグペルテスも疑いがあるので治療法はその場で考えます。

      正常な股関節なら非観血的な整復、レッグペルテスなら骨頭切除。(病気によってだいぶ程度の違う治療になります)

       

      朝ご飯は食べてしまっていたので、その日の夜に治療を行うこととなりました。

      麻酔をかけて改めてレントゲンを撮ると・・・

      レッグペルテスの疑いはなさそうです。

       

      そうなれば、関節をもとの位置に戻します。

      さながら接骨院?か整体師?状態。

      ぎゅーっと引っぱり、ひねって、ゆっくり戻す。。。

      「コキッ」という音とともに手応えを感じます。

       

       

      1発で大成功!!

       

      つい最近やったばかりなので感覚が身に残っていました。

      (だいたい忘れた頃にやってくる病気なので、整復に苦労することもあります)

       

      子犬ということもあるので、この状態でバンテージで固めて関節が動かないようにします。

      待つこと3週間・・・

      バンテージをとって徐々に正常な生活へ戻していきます。

       

      股関節脱臼の整復は手術も含めいろいろな方法がありますが、犬のサイズや年齢も考慮されます。

      習慣的に外れてしまうのであれば・・・

      最終的には骨頭切除となります。(切除しても一般的な生活には困りません)

       

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      2015.07.02 Thursday

      トイプードル 外傷性膝蓋骨内方脱臼 手術

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         「膝蓋骨内方脱臼」
        膝のお皿が本来あるはずの正常な位置ではなく、膝の内側に脱臼してしまう病気です。
        小型犬には非常に多く、病態によっては慢性的な痛み、
        違和感による間欠的な跛行(スキップ)、足をを伸ばすような仕草などが見られ、
        ひどくなれば二次的な関節炎や靭帯の損傷などの発症リスクも高まります。

        以前のブログにも書いたように、矯正するためには外科手術が必要となってきます。
        http://okubo-vet.jugem.jp/?eid=865507 http://okubo-vet.jugem.jp/?eid=865517

        今回は、1歳になるトイプードルのPちゃん。
        子犬の頃から診させてもらっているのですが・・・

        ある日のこと、
        「散歩して遊んでいたら、突然キャンと鳴いて足を着かなくなっちゃったんです!!」

        早速問題の足を触ってみると、
        明らかに膝蓋骨がパカパカに脱臼してしまいます
        以前はほとんど外れることはなかったのですが、全く別もの膝の状態になっていました。


        「外傷性の膝蓋骨内方脱臼」
        お恥ずかしながらこのような経験がなかったもので、「それにしてもこんなことって起るのか?!」と悩みましたが
        もともと外れやすかった状態の膝に
        何らかの力が加わって、膝蓋骨を左右で支えている靭帯が伸びてしまったのでしょう。
        (その後、整形外科の専門医に聞いたところ「そういうことありますよ」との回答でした)

        とはいえ、まずは今の痛みをとってあげなくてはいけません。
        確かに膝蓋骨はおもいっきり外れていますが、
        それだけで足を挙上(全く着地させないこと)してしまうことはまずあり得ませんので、
        手術をするにしても状態が安定してからで十分です。(逆に、挙上の原因を治めないと手術には踏み切れません)

        待つこと数日、痛みもとれて足も使えるようになりました。が、やはり膝蓋骨は脱臼してしまいます。
        しかも脱臼すると若干腰が下がる感じにショボン これでは今後に影響が出ますのでやはり手術で矯正しないといけません。

        飼い主さんも理解していただき、手術を実施。

        術後に少し問題は起きましたが、膝の状態も良好手 
        Pちゃんも元気に走り回っています。

        動物相手のこの仕事、まあいろいろなことが起きます。
        しかも獣医師は全ての科に精通していなくてはいけません。(専門馬鹿にはなりたくありません)
        勉強、勉強。

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        2014.03.27 Thursday

        犬 膝蓋骨内方脱臼 手術 後編

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          先日掲載した前編につづき、
          後編では実際に手術した症例についてご紹介しようと思います。

          最初は、まだ若いチワワ女の子です。

          子犬のころから診察をさせていただいている子で、以前より片側の足のみ膝蓋骨内方脱臼G3(グレード3)の状態でした。この状態のままだと、今後の長い人生(正確には犬生ですが)前編に書いたようなリスクが高くなってしまします。

          飼い主さんも病気を理解していただき、今後のリスク回避のために手術を選択されました。

          症例レントゲン:▼が膝蓋骨の位置となります(術前⇒術後)
          この子の場合はまだ大腿骨の変形(湾曲)を伴っていないため、
          一部骨にも細工をしますが、軟部組織への操作を中心に整復することができました。
          今後は再発(再びG3になってしまうこと)のチェックをしながら経過観察となります。

          次は、シニア世代のチワワの女の子です。
          ある日の診察で膝蓋骨内方脱臼G3の診断をしました。
          おそらくは、若いころから内方脱臼があったことが予想されました。(ずっとG3 or G2からの進行)
          レントゲン検査では、脛骨の内旋があり、大腿骨の変形(湾曲)もみられました。
          幸い関節炎は発症していませんが、このままでは筋肉の委縮により(今でも若干伸ばしずらいと思いますが)足が伸ばせなくなり中腰で歩くようになってしまう可能性があります。

          飼い主さんにも現状の把握をしていただき、手術となりました。
           
          症例のレントゲン:▼が膝蓋骨の位置となります(術前⇒術後)
          この子の場合は、状態が進行していたため脛骨粗面転植術という骨の一部を切る術式を加えました。
          先ほどの子よりも術後破行(びっこ)をしている期間が長くなりますが、きちんとした位置に整復できました。

          同じG3の場合でも、進行度によってはより積極的な術式で臨まないと整復できないことがあります。
          どちらの症例も、激しい痛みや伸展障害(足が伸ばせない)により歩けないというような状態ではありません。
          慢性痛からの解放のため、今後のリスク回避のために行う手術となります。

          ご質問があればお気軽にご相談ください。

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          2013.12.28 Saturday

          犬 膝蓋骨内方脱臼 手術 前編

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            膝蓋骨内方脱臼・・・膝のお皿が通常あるはずの位置から脱臼し、足の内側にずれてしまう病気です。

            脱臼の程度はさまざまで、
            脱臼したり戻ったりを繰り返すグレード2(G2)
            ずっと脱臼しっぱなしのグレード3(G3)
            加えて重度の骨変形を伴うグレード4(G4)

            ざっとこのような感じで分類されます。

            小型犬には非常に多い病気ですが柴犬などでも遭遇します、実際にはそのような子たちも歩けないわけではないので飼い主さんは気がつかないこともあるようです。
            ただ残念なことに悪くはなっても良くなることはなかなかありませんので、治すには外科的な手術が必要となってきます。

            たびたび痛みを伴ったり、違和感から足をつかなくなったりするようなら、グレード2の状態でも思い切って手術してもいいかもしれません(ただし中型犬は別で、G2でも手術対象となります)。
            ずっと脱臼しっぱなしのグレード3の場合、飼い主さんも気がつかない慢性痛は別として、激しい痛みは別の病気が併発しないと見られないような気がしますが、基本的には大腿骨(ももの骨)-膝蓋骨(膝のお皿)-脛骨(すねの骨)の整合性がとれていない
            (一直線ではなく、多くは脛骨が内側に旋回しています)ため、ほっておくとももの筋肉は変なふうに委縮し、関節炎、半月板や十字靱帯の損傷、さらに進行すれば足が伸ばせなくなり中腰姿勢で歩行するようになることもあります。
            もちろん進行してからでは治すのもとんでもなく困難になっていきますから、なるべく早いうちに外科的な治療を受けてもらうということになってきます。
            ただし、手術をしたからといって100%健常な足になるわけではありませんし、中には再発するケースもあります。
            手術に関しては、その子の年齢や生活環境なども考えて決断されるのが良いと思いますので、お気軽にご相談ください。

            実際の症例は、後日。後編にてご紹介します。

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            2012.10.30 Tuesday

            橈尺骨の骨折 手術

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              ここ数年最も流行している、トイプードル。
              見た目も性格も、ペットとして飼うには十分すぎるほどかわいいのですが。。。

              トイプードルと言えば、先日のレッグペルテスの話もそうでしたが、前足(橈骨と尺骨)の骨折もとても多い犬種です。しかも、骨が細く、癒合不全(骨折が治らない)も起きやすく、我々獣医を悩ませる骨折の一つに挙げられます。


              ある日の朝、まだ午前の診療が始まる前に飼い主さんが駆け込んできました。
              「抱っこしてたら、ぴょんと飛び下りて。そうしたら前足がぶらぶらになっちゃったんです!!!!」

              診てみると。。。折れてます  誰が見ても分かるほど。
              しかも、その子は生後4カ月。

              レントゲン撮影して確認してみると、折れた骨がずれてしまっています。

              骨折を治す方法はいろいろとありますが、手術をしないで(ピンやプレートなどを入れないで)外固定(ギブスなど)で治せれば多少曲がっても(もちろん生活に支障がなく見た目も分からない程度です)それが一番。癒合不全などが起きる要因としては、血行障害が一番に考えられます。

              そこで飼い主さんと相談。
              とりあえず、麻酔をかけて骨折を合わせて外固定を実施。
              このまま骨折線が動かなければOKと思いきや。。。そこは、活発なトイプードル、ケージ内での入院生活なのに、3日後には簡単にズレてしまいました。このままではいくら血行温存はできても骨はくっつきません。

              再度、メリット・デメリットをお話しさせていただき、
              「ここは、内固定に切り替えましょう!!」当初からお話しさせていただいているため、飼い主さんも十分に理解していただき、「やらなきゃだめですね、お願いします」とのお返事。
              とはいえ、実際はそんな気楽なもんじゃありません。
              何といっても、骨が細い!!!もう少し太ければ迷わずプレートを入れるところでしょうが、一番細いスクリューを打てる許容範囲とほぼ一緒。
              仕方がないので、一番細いピンを入れて横ずれを防止することに。
              実際に肉眼で見てみると無理すれば簡単にパキっと割れそうな骨です。
              このような手術は一発勝負、なんとか合わせて、後はギブスで外固定。


              骨の端は成長板(骨の成長する部分)があるので、治り方を見てなるべく早くピンを抜きます。
              待つこと3週間、きれいにくっつきました
              まだ多少の継続治療が必要ですが、もう大丈夫。

              小型犬を飼っていらっしゃる飼い主の方、とにかく折らないように注意してください!
              ただただ願うばかりです。

              おおくぼ動物病院 www.okubo-vet.com

              2012.09.13 Thursday

              レッグペルテス 骨頭切除術

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                 レッグペルテス病。

                聞きなれない病名かもしれませんが、昔からある病気です。

                大腿骨の骨頭部分(骨盤との関節部分)が、虚血壊死を起こしてしまいます。(原因は不明です)
                通常、1歳以下の小型犬で発症し、痛みのため破行が見られます。

                7ヶ月になるトイプードルのRちゃん。
                2週間前から右後足を痛がっているようで、病院に来た時はつま先だけちょんとつく程度になっていました。
                触診してみると、明らかに痛い右足のほうが左足に比べて筋肉の量が低下しています。
                さらに、右足の股関節は伸ばすことができませんでした。

                年齢、犬種(トイプードルは好発犬種です)、触診の状況からレッグペルテスを疑います。

                そこで確認のためレントゲン撮影をすると・・・

                右の大腿骨の骨頭部分がやはりおかしい、一部ひび(病的骨折)も入っていました。


                この病気、内科治療では進行を遅らせる程度しか治せません。
                基本的には、悪い大腿骨の骨頭部分を切除する手術(大腿骨頭切除術)を行うようになります。1歳にもならない子に、大きな手術は少し可哀そうですが、痛みをとってあげるにはこの方法しかありません。

                それじゃあ、股関節はどうなるの??後ろ足ぷらぷらになっちゃわないの??
                などと疑問がわくかもしれませんが、そこはご安心。「偽関節」という状態になり関節の周りを組織が覆ってくれます。若干可動域は狭まりますが、ぷらぷらになることはありません。

                飼い主さんにも同意していただき、早速手術です。
                筋肉をなるべく傷つけないようにしないと術後の回復に違いが出ますので、そこは慎重に・・・

                時間もそれほどかからず手術は無事終了、数日間は入院して少しずつリハビリをしていきます。
                最初は痛いイメージも残っていたので、すぐに回復とはいきませんでしたが、日ごとに着地させ使うようになり、飼い主さんも一安心。

                落ちた筋肉が回復してくるには、まだまだ時間がかかると思いますが、ずっと続いていた痛みにも開放されたようで、病院の前を元気に歩いています。


                おおくぼ動物病院 www.okubo-vet.com
                 
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