2014.07.29 Tuesday

夏休み

0
     8月12日〜14日は夏期休暇とさせていただきます。

    スタッフ一同リフレッシュしてまいります

    急患への対応も可能な限りとさせていただきますので、ご了承ください。


    おおくぼ動物病院
    2014.07.12 Saturday

    犬の会陰ヘルニア 手術 便が出づらい(便が出ない)

    0
      今回の症例は、ほかの病院の先生からのご依頼でした。

      ミニチュアダックスの男の子、排便困難を訴え来院されたようです。
      診察にて、会陰ヘルニアであることが分かりました。


      写真:ご依頼のあった先生の病院で撮ったレントゲンです。
         肛門の部分に、会陰ヘルニアにより排泄が困難となった大きな便の塊が観察されています。

      1年ほど前に前立腺の問題があり去勢手術を行ったらしいのですが、
      会陰ヘルニアは進行し症状を訴えるようになってしまったようです。

      今回の症例では、ヘルニア部分の修復にはいつものように医療用メッシュ(ポリプロピレンメッシュ)を使用。
      術前の検査にて、結腸もだいぶ緩んでおり膀胱も少し後方へ変位していましたので
      先方の先生とも相談の結果、開腹して結腸固定と前立腺固定を一緒に行いました。

      お腹も開けて、お尻もやってなのでかなり時間はかかりますが、手術は無事に終了。
      あとは再発がないか経過観察するのみです。
      (これで大丈夫と自身をもって終わるのですが、どんな手術も術後はドキドキします。)
      今回の症例では術後3〜4日をピークに患部はかなり腫れましたが、消炎剤を使用するなどの処置で抜糸のときには排便も良好。
      しばらくは、縫った部分は多少いびつな感じになっていますが時間が経てばちゃんとなじんでくると思います。
       写真:抜糸の時の患部(お尻)の様子です。少し痛々しいですがご了承下さい。

      オスのダックスには特に多い病気です。
      便が出づらい・・・お困りの方ご相談ください。

      ーおまけー
      会陰ヘルニアの手術方法には、
      生体の素材(筋肉や膜)を使う方法や、同じメッシュを使う方法でも異なる術式がいくつかあります。
      どのような方法でも一発で治せて用は再発しなければ良いので、どれが一番いいなんてこともないのですが。

      各大学病院の外科の先生方はそれぞれ自信のある手技を考案し実績を上げていらっしゃり、それらを学ぼうとするそれぞれの開業医がこれだと思うものを採用して手術に望んでいるというのが現状です。
      私の場合は、大学附属動物病院の研修を通じて間近で学んでいる方法を採用しています。
      http://blog.okubo-vet.com/?eid=865494
      人工物を使用する点ではデメリットもありますが、ただ単に片側のみもしくは両側のヘルニア孔(穴)を塞ぐという方法とは基本的なコンセプトが違うため再発率は低い術式と理解しています。

      もちろん最初の手術で治ってしまうのが一番良いに決まっていますが、
      方法は決して1つではないので、再発したからもう治らないと言う訳でもありません。
      手術方法や内容をよく理解していただいた上で手術を決断されるのが良いと思います。

      私の獣医人生もまだまだこれから、新たな優れた術式が考案されるかもしれません。
      そんな時は、頭をやわらかくして術式の良い点悪い点を勉強・理解した上で望みたい思います。

      おおくぼ動物病院 www.okubo-vet.com

       
      続きを読む >>
      2014.07.04 Friday

      猫の尿管結石による尿管閉塞 水腎症 手術

      0
         今回の症例は、日頃大変お世話になっている先生からの依頼でした。

        6歳の猫ちゃん
         
        以前から左の腎臓の機能はいまいち
        血液検査でも腎臓の数値は正常値ギリギリくらいの状態でした。
        くわえて、右の腎臓内には数ミリの結石が存在していました。
         
        右の腎臓結石は動くこともなく時は過ぎていたのですが・・・
         
        「猫の尿管結石なんだけど、切れない?」
        突然お電話いただきました。
        今までの経過と現在の状況を伺うと、
        右の腎臓内にあった結石がコロコロと流れていき、尿管でガッチリ詰まっていました。


        写真:横向きのレントゲンなのでわかりづらいですが、右尿管に閉塞しています。

        当然、閉塞による急性腎不全が起きており、猶予は全くない状態でした。

        「任せていただけるなら、全力でやらせていただきます。」と返事をし。
        とりあえずは先方の先生と飼い主さんとでお話していただくことに。

        翌日はちょうど日曜日、午後からは病院の外来も休みですので
        あれやこれや支度して、車ですっ飛んでいき手術開始です。

        思い切り腎不全になっている症例ですので、
        いつものことながら時間はそれほどかけられません。

        閉塞している部分の尿管を慎重に剥離して切開。
        結構なサイズの結石がとれました!!「こいつが悪の元凶」


        今回悪さしていたのは結石1個
        閉塞している部分よりも膀胱側の尿管の疎通を確認、切開した尿管を縫合して無事終了。
        麻酔の覚醒も良好、あとは腎機能が改善してくれることを祈るのみ。

        翌日朝、早速お電話をいただき
        「おしっこもちゃんと出てるし、昨日よりもだいぶ数字も下がったぞ」
        電話越しに先方の先生とホッと・・・・「よかったぁ
        術後3日目には食欲もあり、以前の状態に戻ったという報告でした
        今後の経過では更なる処置(手術)が必要かもしれませんがとりあえず一安心。

        石が詰まる・・・・本当に厄介です。
         
        おおくぼ動物病院 www.okubo-vet.com
        続きを読む >>
        Calendar
          12345
        6789101112
        13141516171819
        20212223242526
        2728293031  
        << July 2014 >>
        Selected Entries
        Categories
        Archives
        Recent Comment
        Links
        Profile
        Search this site.
        Others
        Mobile
        qrcode
        Powered by
        30days Album
        無料ブログ作成サービス JUGEM